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アーカイブスの事 続き

先日ブログで紹介したパテックの4月からの新しいアーカイブスに関するルールの件では、ぼちぼちコレクターの間でもInstagram上で話題になり始めてます。

過去にブログでも何度か取り上げてきましたが、パテックのアーカイブスのセクションは従来より1人の女性が発行の業務に携わってきました。

昨今のパテックのビンテージのみならずセコンドマーケットの拡大によりアーカイブスの発行枚数が増大しており、1人で対応するのに困難が生じていることは容易に想像できます。

本来であれば、このような事態にはスタッフの人数を増やすことで対応すべきで、その際に増えた費用は、初めて申請者に負担をお願いするという流れになるべきではないでしょうか。

にもかかわらず、今回は従来のサービスを低下させ、加えて費用も申請者に負担させるというメーカーとしてはとても考えられないような時代に逆行した決定を行いました。

アーカイブスがあることが、(その内容の良し悪しは別として)パテックフィリップのセコンドマーケットの流通しやすさを高めたことは間違いのない事実だと思います。だからこそ他メーカーも追随して同様のサービスを始めたわけです。

今回の決定の最大の問題点は、料金のアップよりも、1. 1989年以降に販売された時計のアーカイブスの発行を行わない事 と 2. 過去5年に遡っての再発行を行わないという2点です。

1989年以降でノーチラスや3970、5004等は様々なダイヤルのバリエーションが存在しています。今後それらの特殊なダイヤルがアーカイブスで担保されないとなると、予想される事は:

1.アーカイブスのある物と無い物の価格差が大きく生じる

2.アーカイブスの無いものは敬遠され、ひいてはマーケットの暴落を招く

3.パテックフィリップのセコンドマーケットがシュリンクし、現行品の販売にも影響する

4.ビンテージもアーカイブス有る無しで価格差が生じ、その事から上記と同じように市場の流通量が減る

等々です。もしかしたらフェイクのアーカイブスも出てくるかもしれません。

本来なら、メーカーとしてやるべき事はアーカイブスの発行に際し、今までのようなやや良い加減であったポリシーを改め、人数を増やし、料金を上げても厳密化や内容の充実化を図るべきではないでしょうか。

今回の決定が実際に運用されていく中でどのような展開になるかは不透明ですが、将来的にパテックフィリップのブランド力の低下とマーケットの流通量の低下を招かないか危惧しております。

ref.158

ref.158がオーバーホールから戻りました。

この時計は後年のref.5010のモデルになったデザインだと思います。

最近古いレクタンの入荷が多いです。

決して集めているわけではないです😑

アーカイブスの事

パテックからショッキングなニュースが…。

簡単に翻訳しますと、アーカイブスの発行の条件として:

1.1989年以前に販売された物に限る(当初以降と誤って記述しました。正しくは「1989年以前に販売された」です)。

2.一つの時計につき過去5年以内にアーカイブスが発行されていない物に限る

3.同一の時計につき異なる申請者からの同時期の申請は最初に申請された物に限る

4.パテックのホームページ上で申請された物に限る

5.申請時の画像については従来通り

6.申請から発行にかかる期間は従来のマックス12週間から10週間とする

7.英語のみ

8.費用は500スイスフランとする(クレジットカードによる支払のみ)

9.アーカイブスの発行が不可の場合は全額返金とする

この条件は本年4月1日以降の摘要とする。

以上、私は大体40-50通/年アーカイブスを申請するので結構費用増となります(従来は150スイスフランでした)。

また、5年以内というのもなかなか厳しい縛りです。。

金額アップも5年間というのも、多分、(アーカイブスを)無くす人が多いからもっと大切にしてくださいということかな。

今後パテックのアーカイブスに対する考え方がもしかしたら少し変わってくるかもしれませんが、どちらにして「やりにくくなる」というのは間違いないと思います(>。<)

新着時計 part4

今日は新着の紹介。

いわゆる定番、イエローの96です。

12-400搭載の個体です。

ダイヤルが経年でうっすらとアイボリー色になり全体的に同じようなトーンでなんともいえない雰囲気があります🙂

当時の価格

先日の3466のブログでコメントをいただきましたのでちょっと当時の参考資料を紹介します。

これは1967年のカタログの価格表です。

ご覧の通り3466は1,310スイスフランで、3417は1,050フラン、一方ゴールド系では3445はイエローが2,300フランでホワイトが2,480フランでした。

おおよそスティールはゴールドの半額といったイメージです。

ご参考になればと思います🙂

1593の風防

1593の風防が本来はどうなのか。。

ダイヤルのセンターにラインがあって上下仕上げが違う個体は間違いなくアワーグラスの風防がついてしかるべきでしょうが、そうでないタイプはアワーグラスでなくてもおかしくはないと思っています。

手元にある昔のカタログを調べてみると…

右上から40年代、50年代、50年中期、60年初期のカタログの画像です。

ご覧の通り、ダイヤモンドインデックスの60年初期の物以外はアワーグラスのようです。一方、ダイヤモンドの物はイラストですが、通常のアールのついた風防のように見えます。

カタログだけでは分からないですが、アワーグラスでない物もあるんじゃないかなぁ😑😑

新着時計 part3

今日も新着時計の紹介。

ローズゴールドのref.3433です。

過去に1本だけ販売したことがあるのですが、実はref.3433のローズはとても珍しいんです。

私の知る限りでは今のところ5~6本程度しか市場に出てきておりません。

販売されたのはせいぜい30~50本程度ではないでしょうか。。

今回の個体は状態もとても良いです(^^)

新着時計 part2

ref.3466のトロピカルダイヤルです。

ケースは極めてシャープで恐らくノンポリッシュ。

製造は1966年でプリントバージョンです。

スティールで自動巻の実用性の高いモデルです(^^)

新着時計

とても状態の良いref.1593イエローが入荷しました。

ケースはノンポリッシュでダイヤルはパーフェクトです!

前回販売した1593も良かったですが、この個体もかなり良いです。

甲乙つけがたい感じ。

普通1593ってそうそう良いものに出会えないですからね。

これが普通ではない事ご理解ください。

尚、風防はアワーグラスにはなっておりませんが、ケースと面がピッタリです。1593の全ての風防がアワーグラスではないと理解しており、今回の個体の風防はオリジナルではないかと考えています。

トップハットの話

トップハットがシンガポールのお客さんに売れました。

画像はそのお客様のご要望で撮ったダイヤルの画像。

ご覧の通り、ケースとの境の部分が剥げてたり、少し変色は見られますが、アンタッチのオリジナル。

トップハットと言えば、その昔私が23歳の時にピンクの物を買いました。なんと240万でした。もちろんまだ消費税導入前です。

私にとって96に続いて2本目のパテックでした。

最近20代そこそこの中国の若いコレクターがビンテージのパテックを買っています。20代からビンテージパテックを買うなんて、すごいなぁと思ってましたが、考えてみれば当時の私も同じように思われていたかもしれません😅

ただ、当時の私は今の若い中国人と違ってローンで買っていましたし、社会人1〜2年目でしたので日々の生活は汲々としていました😅

今考えてみればよく買ったものだなぁとしみじみ思います。

ちなみに、この時買ったトップハットはアーカイブスは取れず、数年後にアンティコルムさんのオークションに出してしまいました。100万位だったんじゃないかな。

その後何本ものトップハットに出会いましたが、なんとなくあんまり良い思い出はありません。今回は少し時間はかかったけど初めてまぁまぁだったかなぁ。。なによりもお客さんが喜んでくれたのが一番です🙂

 

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