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昨日の

昨日の96ですが、パテックには「長短針はダイヤルのインデックスと同色である」というルールがあります。そうなると、本来は長短針はブルースティールではなくイエローゴールドでなくてはなりません。またこの時期の12SCはブラックダイヤル以外はブルースティールが入ります。従って秒針がイエローなのもちょっと❓になります。ようは長短針と秒針の組み合わせが逆じゃないのって事になります。

この時計はもともとイタリアの小さなオークションに出ていたのですが、その時はこの針の❓が気になったので、もしかしたら「ダイヤルが入れ替えられているかもしれないな」とも考えられたので、その場合アーカイブスが取れないリスクもあるので、あまり深追いはしませんでした。

結果的にイタリアの業者さんが落札して私が彼から購入したわけですが😅、アーカイブスは無事取得できており、ローマン数字までしっかり明記されています。

他方、「逆じゃないの」と指摘した、この時計の長短針並びに秒針は、いずれもパテックの純正品で、加えて長さも形状もちゃんと合っております。通常、針がダメなケースは形状がダメな社外品が入っていたりするケースがほとんどなのですが、今回のようなケースはかなり珍しいんです。

今回の個体はリューズにカラトラバマークが入っており、少なくとも1955年以降にパテックでオーバーホールされた可能性が高いと思われます。そうすると、もしかしたらオーナーさんがパテックにオーバーホールする場合に長短針と秒針の色を入れ替えを依頼したのかもしれないと考えました。推測の域を出ませんが、結構説明がつくのかなと…。

とにかく、ダイヤルがとても美しいので、針の齟齬はさておいて入手することにした次第です。

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